コラム

Hakkousha便り 2024年7月号

青空と白い入道雲のコントラストが美しい季節がやってきました。
皆さま、いかがお過ごしでしょうか。
暑い日々、発酵型のお腹を育み、微生物さんを仲良く、
健やかさで穏やかな日々をお過ごしくださることをお祈り申し上げます。

【共生の法則 大切なことはすべて腸内細菌が教えてくれた】光岡知足
<第1章 腸内細菌が教えてくれること>
ーヒトの腸内細菌の種類や特徴は?ー
腸内細菌を便から取り出すのはいいのですが、その多くは空気を嫌う菌(嫌気性菌)です。
こうした菌を培養していくには、試験管の中に嫌気性の環境を作らなければなりませんが、
これが難しいのです。
様々な栄養成分を混合させた独自の寒天培地を作り、自分の便を培養してみました。
すると赤ちゃんの腸内にしかいないとされていたビフィズス菌がたくさん観察できたのです。
培地を工夫することで、大人の腸内にもかなりの数が生息していることがわかりました。
駆け出しの研究者だった段階で、図らずもそれまでの常識を大きく覆すような発見に出くわしたのです。
自らが開発した培養法を用いて、ニワトリの腸内細菌を調べてみると、
別の種類の菌が優勢であることに発見がありました。
理由がわからず、非常に困惑しましたが、後年、実は標準株の方が間違っていたことが判明します。
当時、腸内細菌の分類はそれくらい混沌としていて、
まるで無人島の荒野を行くような心細さがあったのです。
※「排除せずに、競争せずに、しなやかに強く」
腸内細菌に生涯を賭けた研究者が語る人生を発酵させる生き方の哲学を月に一回、お届けしています。

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